サイディングのシーリング(コーキング)について
シーリング(コーキング)って何?
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外壁が窯業系サイディングの場合、サイディングボード同士の繋ぎ目に「目地」があります。目地以外にも、家の開口部(窓等)のサッシ周りなどにゴムのような物があると思います。
これらの事をシール(シーリング・コーキング)と呼び、雨水の進入を防ぐ「一次防水」の役目を果たす部分となります。シーリング(コーキング)は、ペースト状の充填材で、固まると防水性・伸縮性のあるゴムのようになります。
温度や湿度による建材の伸縮や、地震などによる振動などの動きに合わせて伸縮する事で外壁に亀裂などが発生する事を防いだり、サイディングボード同士の繋ぎ目から雨水の進入を防ぐ防水の役目を果たす、重要な役割をする部分です。
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このシーリング(コーキング)は、太陽からの紫外線や雨・排気ガス・気温の変化・経年などの影響で劣化します。
劣化すると伸縮性・柔軟性が失われ、シーリング(コーキング)が硬化し、建材の伸縮や動きに追従できなくなり、結果としてシーリング(コーキング)の破断・割れといった症状になります。
シーリング(コーキング)が破断や割れを起こすと「一次防水」の役割を果たす事ができなくなり、雨水が外壁内部へ浸入、サイディングボードが水を吸ってしまう事で、ボードの寿命が短くなってしまったり、躯体の腐食等も起こる可能性が出てきてしまいます。
シーリング(コーキング)の「増し打ち」と「打ち替え」
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シーリング(コーキング)の傷みが激しくない場合、増し打ち(既存のシール材の上にそのままシール材を充填する)で済む場合もあります。
ですが、シーリング(コーキング)は10mm以上の厚みを確保する必要があり、既存のシーリング(コーキング)が残った状態で新規に10mmのシーリング(コーキング)を補充する事は難しい(サイディングボードよりもシーリング(コーキング)が出っ張る事ができない)ので、耐久面で見て余程の事が無い限り、打ち替えをお薦めします。
シーリング(コーキング)の寿命が10年前後、外壁塗装のサイクルも10年前後と考えると、同じタイミングでシーリング(コーキング)も新しく打ち替えをする方が、住まいを長持ちさせるのには最適ではないかと思います。
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※窓やサッシ廻りのシーリングは増し打ちになる事が多いです。理由は、既存シーリング撤去時に透湿防水シート(二次防水)に傷が入る場合があるのと、サッシ自体に傷が付いてしまう場合があるからです。
特に。透湿防水シートに傷が入ってしまうと、雨漏りを誘発してしまう可能性があります。
シーリング(コーキング)の打ち替えの様子
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1.シーリング撤去
既存のシーリング(コーキング)をカッターやペンチ等で撤去。
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2.清掃
ゴミやホコリなどもしっかりと撤去し、マスキングテープを貼ります。
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3.プライマー塗布
ボードとシーリング材の接着性を高めるプライマーを塗布
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4.シーリング材の充填
気泡が入らないように、シーリング材が途中で切れないように注意しながら充填。
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5.ヘラ押さえ
ヘラで押さえ、隙間を無くし、気泡を追い出します。
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6.シーリング打ち替え完了
マスキングテープを剥がし完成です。
シーリング(コーキング)の「先打ち」「後打ち」
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シーリング(コーキング)の打ち替えには「先打ち」と「後打ち」の2種類の施工方法があります。
塗装前にシーリングの打ち替えをする場合「先打ち」、塗装後にシーリングの打ち替えをする場合「後打ち」と呼び、それぞれにメリット・デメリットがあります。クローバーハウスでは、大切な住まいを長持ちさせる事を優先としていますので、「先打ち」工法にてシーリングも塗装する事を標準としています。
シーリングの先打ち
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先打ちのメリットは、シーリング(コーキング)も塗装するので塗料の性能がそのままシーリングにも適用される事です。
シーリングは紫外線に弱いので、塗料の耐紫外線機能が強化されるのは願ったり叶ったりです。
また、防水の役目を果たすシーリングの上に防水をする塗膜が乗るので、二重の防水層が出来るのもメリットです。
デメリットとしては、塗膜はシーリングよりも硬いため、シーリング上の塗膜のひび割れが起こる事です(シーリングの上の塗幕がひび割れますが、シーリングの性能には問題ありません)。
シーリングの後打ち
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後打ちのメリットは、シーリングの上に塗膜が無いので、先打ちでのデメリットである「シーリング上の塗膜のひび割れ」が起きません。
デメリットは、シーリングの上に塗膜が無いので紫外線が直接当たり劣化が早い事です。
塗料によってはシーリングの先打ちができない塗料(クリヤーなど)もあるので、その場合は後打ちになります。
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当店「クローバーハウス」では、無料外壁診断を行っております。
お住まいの傷み具合を総合的に確認させていただき、診断書を作成。現状のご説明をさせていただきます。
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>>詳しくは、「クローバーハウスの無料外壁診断」のページにて。