外壁のひび割れについて
ひび割れ(クラック)はどうして出来るのか?
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外壁にひび割れ(クラック)が出来る建物は、木造でモルタルが塗られた外壁の家か、建物自体がコンクリートでできているかの二通りになります。日本国内でよく見かける、ごく一般的な建物と言えるのではないでしょうか。
では、何故モルタルとコンクリートは、ひび割れ(クラック)が発生するのでしょうか? それは、コンクリートやモルタルが水を使って砕石や砂と練り合わせ、乾燥させて造る建物だからです。
これらは乾燥する事で水分が無くなり、モルタルやコンクリート自体が収縮する事で、ひび割れ(クラック)を生じさせます。乾燥時の収縮にモルタルやコンクリートが追随できない為にクラックが生じるわけです。
実際問題として、建物の壁のような面積の大きい面での乾燥収縮によるコンクリートのひび割れ(クラック)を無くす事は、ほぼ不可能と言えます。
そして、そのまま放置してもひび割れが無くなる事はありません。良くて現状維持、最悪の場合はそのひび割れから雨水が浸入し、それに伴う氷結等で建物の構造から腐らせてしまう事もあります。
表層部分のひび割れ(ヘアークラック)の補修
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新築でも塗り替え後でも、外壁は経年による劣化によって微細なひび割れ(クラック)が生じます。10年前後も経てば、多くのクラックができることもあります。
それが、ヘアークラックのような微細な物で、そのまま上から塗装工事をしたら目立たなくなったとしても、その場しのぎでしかありません。
数年もすれば、塗装工事をして消えたと思っていたクラックの跡が出てきてしまいます。そうならない為に、外壁の下地処理として下塗り材による「刷り込み」工程が必要になってきます。
材料は微弾性フィラーやセメントフィラーなど、外壁にあった物を使用します。
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ヘアークラック(0.3mm以下の幅のひび割れ)。
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刷毛などを使って微弾性フィラー、弾性フィラーなどの弾力のある下塗り材を奥まで刷り込みします。
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刷り込み処理後。ヘアークラックの程度によっては、通常の下塗り工程で埋まる場合もあります。
構造クラック(深部に達するひび割れ)の補修
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微細なヘアークラックと違い、巾が0.3mm以上、モルタル深部にまでひび(クラック)が達していると診断される「構造クラック」。
軽微な地震などでもひび(クラック)が動いてしまうので、ヘアークラック補修に行う「刷り込み」作業程度の補修では、同じところにひびが出てしまいます。
また、ひび割れの幅が大きく深いため、そのままにしてしまうと内部まで水が浸入してしまいますので、早めの補修が必要です。
0.3mm以上0.7mm未満程の大きなクラックには、弾力性の強いシーリング材を奥までしっかりと埋めて補修します。
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さらに、0.7mm以上のクラックの場合は、ダイヤモンドカッター等の工具を用いてあえてひびの巾を広げ、そこにシーリングを充填するVカット・Uカット工法をとります。
Vカット・Uカットする事で、シーリング材の接着する面積が広くなり、シーリング材の定着がより確実になります。
接着性を高める為にプライマーを塗布し、シーリング材がクラックの中に十分に充填されるよう埋めます。
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ある程度の幅と深さがないとシーリング材が機能しないので、あえてひびわれを広げます。
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Vカット後、充填するシーリング材と壁材の接着力を高める為にプライマーを塗布します。
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プライマー塗布後、シーリング材を奥までしっかりと充填。
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Vカット・Uカットでの補修は、クラックからの水の浸入を防ぐのに最適な補修方法です。ですが、補修した跡がどうしても見えてしまうのがデメリットになります(ひび割れ対策では共通のデメリットです)。
上から塗装しても、完全に目立たなくなる事は無いと思った方が良いです。化粧材等で隠すか、モルタルにて模様合わせをする事も可能ですが、別途費用が必要になってきます。
ひび割れが、目立ってきましたら、当店「クローバーハウス」の無料外壁診断をご利用ください。
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